ペルセウスの曾孫にあたるヘラクレスの両親は大神ゼウスと母はアルゴスの王女アルクメネです。 母アルクメネは非常に貞操が固い女性でした。 ゼウスは彼女の夫アムピトリュオンの姿に変身して彼女と交わりました。 アルクメネは翌日、本当の夫とも交わったので彼女は父親の違う双子ヘラクレスとイピクレスを産みます。 ゼウスはアルクメネが自分の子供を妊娠した事を知って喜び宣言しました。 「今日生まれる私の血を引いた子供は偉大な者になるであろう」 この事を憎々しく思った正妻ヘラは、出産の女神エイレイテュイアに命じてアルクメネの出産を遅らせる一方で従兄弟の方を先に生まれさせます。 このヘラの都合で7ヶ月で生まれてしまった子供が後のヘラクレスの12の難事の指示をするエウリュステウスです。 彼の父はペルセウスの子供のステネロスで彼もゼウスの血を引いていたのです。 嫉妬深いヘラはヘラクレスを殺してしまおうと考えて生後8ヶ月の時に揺り篭の側に毒蛇を送ります。 しかし、この力強い幼児は毒蛇を難無く締め殺してしまい後にヘラクレスの名はギリシャ中に響き渡り、ギリシャ1番の英雄と謳われます。 ヘラクレスは最初の妻メガラと結婚して3人の子供を授かりました。 しかしヘラの呪いによってヘラクレスは狂乱して子供達が自分に襲い掛かって来る敵だと錯覚して殺してしまいます。 その光景を見た妻メガラも驚きと悲しみの余り死んでしまいます。 正気に戻ったヘラクレスは自分の大罪を償う為にアポロン神殿に行き神託を受けました。 その神託が従兄弟のエウリュステウスの指示に従って12の難事を成し遂げる事でした。 (1)ネメアの森に住む獅子座となった人食いライオン退治 (2)アミモネの沼に住む海蛇座となった9つの頭を持ち毒ガスを吹く大蛇ヒドラ退治 (3)ケリュネイアの鹿を捕らえる事 この鹿は非常に足の早い鹿でアルテミスが自分の車を引かせている4頭の鹿の兄弟でした。 アルテミスが鹿を捕まえようとした時、この鹿だけが捕まらずヘラクレスさえも鹿のスピードに手間取ります。 ヘラクレスはアポロンの弓を借りて、その鹿の前足を射て動けなくした上で傷付けずに捕らえる事に成功します。 アルテミスに鹿を献上して彼女の車を引く5頭目の鹿となりました。 (4)エリュマントスの野猪を捕らえる事 (5)蟹座となった化けガニ退治 (6)りゅう座となった百の目を持つ黄金の林檎の番人ラドンを矢で射抜き退治 矢には退治したヒドラの猛毒が塗られていました。 (7)クレタの牡牛を捕らえる事 (8)ディオメデスの人喰い馬を捕らえる事 (9)アマゾンの女王ヒッポリテの帯を入手する事 (10)[ヘスペリテスの園]の黄金の林檎を入手する事 (11)ゲリュオンの牛を捕らえる事 (12)地獄の番犬ケルベロスを連れて来る事 ヘラクレスはいずれも困難な無理難題を超人的な力と神々の助けを得て成し遂げました。 12の難事をやりとげたヘラクレスはデイアネイラと再婚します。 ある時2人旅の途中で川を渡ります。 ヘラクレスは1人で渡れるので妻をだけ渡し守のネッソスに託します。 ヘラクレスは浅瀬の方に行って渡り始めました。 ところがネッソスは美しいデイアネイラを略奪しようとします。 妻の悲鳴に驚いたヘラクレスは直ぐに矢を放ちネッソスを射殺します。 この矢には彼が退治したヒドラの血が塗ってありました。 矢に倒れたネッソスは自分を倒した矢が猛毒であった事を知ると、これでヘラクレスに復讐が出来るかも知れないと考えます。 いまわの際にデイアネイラに告げます。 「貴女の美しさに溺れて悪い事をしてしまった。 お詫びに私の血を取って置いてくれ。 もし将来貴女の夫が他の女を好きになった時に私の血を夫の着る服に塗ると貴女の夫は貴女を愛する心を再び取り戻すであろう」 デイアネイラは念の為に血をとっておきます。 その後ヘラクレスはイオレという娘を好きになって夢中になり妻を放って置く様になりました。 デイアネイラはネッソスの言葉を思い出して彼の血をヘラクレスの服に付けました。 その服を着たヘラクレスは皮も身もただれて死んでしまいます。 デイアネイラはショックで倒れて、その後自殺してしまいました。 別説ではネッソスの呪いによってヘラクレス自らが火中に身を投じて焼死したと言われています。 大神ゼウスは息子ヘラクレスの死を惜しんで天に上げました。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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