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10/11^09:16:51

傍に腰掛ける赤髪の少女が呟いた。


「好きかもしれない。」


大木に押し潰されて瀕死だった彼女を救って以来、妙に懐かれているとは思っていた。
弟と余り年齢の変わらない少女だから、オレを兄貴分として見ているのだと解釈していたが。

朱色に染まる其の白い頬を見た所によると、嘘でも冷やかしでも無いようだ。


「何を言うかと思えば…。」


しかし、酷だとは思わないか。
突き放せば良い。
オレがオレ自身の寿命の縮みを身を以て感じているのなら、尚更。
受け入れて愛でてしまえば、オレが死んだ後のこの子はどうなるのだろう。
容易に想像は付いた、が…。


「乱暴な口調と態度で隠しているが、本当は弱く女らしいお前の事を、オレも気に入っている。」



可愛い多由也…、これが本当の、酷薄な告白だと思わないか?】

[▽追記][削除]
10/7^14:44:47

可哀想な事をしたな、と思った。

僕に懐く事によって、僕に撫でられる事によって、僕に抱擁される事によって、君は君自身のアイデンティティを持っているだろうに。
捨て駒でも無く、音忍でも無く、敗者でも無く、僕が君の全てという、自己認識。
其れが今此処に在る風景。

僕への好意や其の笑みは、僕のマインドコントロールによって創造されたもの。
僕の自己満足。

けど、何でだろう。
傷付く君を見るのは傷付く僕自身を見るのに等しかった。
なのに、幸せな君を見る事は必ずしも僕の幸せには直結しない。

酷似していた鉛色は何処へ?
もはや、君と僕に共通点なんて無いんだ。

嫉妬。
君だけが鉛色から抜け出してー…其れも僕の心理的操作によって。
僕には虚像の笑みだけしか残らない。

ねえ、やっぱり、跪いた相手が悪かったと思わない?

[▽追記][削除]
9/19^04:25:36

蛇から逃れても尚、君を縛る別の蛇は此処に居る。
…滑稽だよね。

笛を吹くと蛇が寄ってくるっていう迷信は、あながち間違いではないのかもしれない。

チャクラを練り込んだ墨で作られた真っ黒な蛇に絡め取られ、まるで蜘蛛の巣の餌食になった蝶のごとくー…羽は既に宙に舞って。

どうやら君は、蛇に縁があるようだ。



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1/23^18:20:09

どうせ奴は人間じゃない。
ヒトとしての感情を捨てた、ただのマリオネットに過ぎない。
こんな風に、涙も出ない癖に。


「…てめェには人間の気持ちなんて分かんねェんだろうな。」

「お前こそ傀儡の気持ちは理解出来ないだろうが…。」


泣きたいのは、こっちだ。


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